東海岸からシアトル行きの飛行機に乗ると、シアトルに近づいて真っ先に目に入るのが、Mount Rainier(レイニア山)、標高14,410フィート(4,394m)。飛行機は、レイニア山を目指して飛行する。レイニア山とここでは書いているが、発音を聞くと、ほとんど「ラーニャ」としか聞こえない。レイニア山は、晴れた日には、シアトルからもくっきりとみることができる。レイニア山は比較的左右対称に見えるため、かつて日本からアメリカに移民した人々は、レイニア山のことを「タコマ富士」と呼んだが、富士山の方が均整がとれている。また、シアトルから見るレイニア山は東京から見る富士山よりもずっと大きく見える。
レイニア山も、
カスケード連峰に所属する火山である。この火山は50万年前頃に形成されたと推定されており、最も最近の活動としては1820年から1894にかけて14回の噴火が記録されている。レイニア山は、カスケード連峰の中では最も高い山であり、アメリカでは火山としては最も高く、全体でも5番目の高さを誇っている。レイニア山には、35平方マイル(91平方km)の氷河が残っている。また、この地方は、冬季の豊富な積雪量で知られている。このため、レイニア山は、一年中まぶしいような白さを誇っている。
アメリカでも有数の頂であるだけに、山歩きの好きな人には堪えられない山だろう。年間4-5千人の人が山頂制覇に成功している。頂上まで行かなくとも、雪解け水が作り出す多くのせせらぎ、滝や湖がハイカーを楽しませる。公園内には382の湖と470の川が数えられており、野生動物の宝庫でもある。
Narada(ナラダ)滝
レイニア山の東側を南北に、南側を東西に結ぶ道が走っており、レイニア山の麓には容易にアクセスすることができる。車でレイニア山に近づくにつれ、レイニア山の氷河は輝きを増してき、麓から眺めるレイニア山は、まるで山自体が光を放っているように見える。これほどまぶしいのは、ニューメキシコ州にある
ホワイト・サンド国定公園の白砂に匹敵する。サングラスは必需品だ。Paradise(パラダイス)から見るレイニア山は周囲の風景と調和してとても美しい。均整のとれた白く光輝く山、緑深き森や野原、透き通る水をたたえる湖や小川の調和がとれた風景を見ると、レイニア山が活きた火山だとはとても思えない。 自然が与えてくれた(地球の歴史から見れば)束の間の平和な美しさを楽しもう。
(国立公園局のHP)
(国立公園局の地図)(PDF)
レイニア山のきれいな写真は、
ここで見ることができます。